弐 国家試験を自分勝手に解説

国家試験シリーズ

今回も第36回管理栄養士国家試験の問題からです。

19 ヒトの mRNA に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。

(1) 核小体で生成される。

(2) チミンを含む。

(3) コドンをもつ。

(4) プロモーター領域をもつ。

(5) mRNA の遺伝情報は、核内で翻訳される。

解答は(3)です。細胞生物学や遺伝で習ったところですね。得意と不得意が分かれるところかと思います。

このような問題は、遺伝情報がどのように伝わるとか、RNAの性質を問う問題のように思いますが、最近のコロナウイルス感染症の施設での対策を考える際に必要な知識と思います。コロナというウイルス感染症の対策の一環で「食事は提供から2時間以内に喫食してください」とか「使い捨て手袋をずっと着けていると手のひらの中で汗をかいて不潔になるからこまめに使い捨ててください」のアナウンスを聞くことがあります。

コロナ感染症はウイルスによるものだから生きた細胞の中で増えるよね。加熱している食事の中では増えないよね。この2時間以内の基準は食中毒の原因になる細菌が増えていくスピードが早くなる前に喫食しましょうという基準だよね

使い捨て手袋を着けていて汗をかいている手のひらで増えるのは細菌だよね。使い捨て手袋をこまめに取り替えるのは使い捨て手袋表面についているウイルスを他に付着させないためだよね。

別に「食事の提供が2時間以内」のことや「使い捨て手袋をこまめに取り替える」ことは一般的な感染症対策だよね。

コロナウイルスもそうですが、ノロウイルスなどのウイルス性胃腸炎やインフルエンザウイルスによる呼吸器系の感染症のようにウイルスだけに効く感染症対策ってないか考える時にこの手の問題って出題する価値ってありますよね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました